実験ノート(ラボノート)とは?書き方は?OneNoteで電子化!

開発設計者は どんなメモ(ノート)を使っていると思われますか? 付箋? PC?

なんと、ブロック用紙に似た紙の専用ノートです。それも、消えないペンで手書きです。

驚きましたか?

なぜ、そんな時代遅れなものを使うの? と思われるかもしれません。

それには、理由がありますので、このwebページで説明します。

でも、近年の紙媒体を電子化する波には 逆らえません。
また、紙媒体使用による開発設計内容の属人化(共有化が難しいことも)を問題視している人たちもいます。

それで最近は、実験ノートを電子化することで、紙媒体の実験ノートの問題をクリアできないか取り組まれています。

私は、マイクロソフト社のOneNoteを使って電子化する試みを始めています。
チョットしたコツを、このwebページで公開します。

ペンサミン
ペンサミン

OneNoteを使って 実験ノートを電子化する試みをしてますので、
 参考にしてみてください。

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実験ノート(ラボノート)とは?

実験ノートとは、新しいモノを創造したり、開発したりするときに、記録を残していくためのノートのことです。

日付と書いた人のサインを必ず書かないといけないノートです。

(一般的には実験ノート、医療系ではラボノート、電機・情報IT系では技術創造ノート、その他では思考ノート と言われているみたいです。)

memo

実験ノートは…

 ・開発設計の記録を残すためのノート。

 ・記録を書いた日付と書いた人のサインを、書いた内容の傍に必ず書く必要がある。

なぜ実験ノート (ラボノート) が必要か?

書いた内容と、その内容をいつ書いたかを証明できる資料が必要になるときがあります。

カッコ良く言うと発明日の証明です。特許を申請するときなどが それです。

捏造でないことを証明する必要があるときもあります。検討の記録や実験の記録を残しておけば、事象を再現できて捏造の疑いから免れられます。

開発が進んでいったときに、うまくいかないことが分かったら、いつの時点からダメだったか、何がダメだったかを さかのぼることもできます。

開発が終わって振り返りをするとき、このノートを見て改善点を抽出したり、次回に類似の開発があるときに参考にすることもできます。

というわけで、開発中の あらゆることを「記録する」ために使う とても重要なツールなのです。

wikipediaの「実験ノート」に有名人の実験ノートの写真があります。へえ~っ凄い って感じです。

POINT

実験ノートが必要なのは…

 ・書いた内容を いつ書いたかを証明するため。(発明日の証明)

 ・書いた内容が捏造でないことや、内容の再現性を証明するため。

 ・不具合の原因にさかのぼることができるため。

 ・開発設計終了時に、開設計発期間全体の振り返りをするとき、
                 改善点を抽出するのに役立つため。

実験ノート (ラボノート) の書き方は?

実験ノートはどう書けば良いのでしょうか?

時系列で書いていくのが良いとされています。日付とサインは必ず書きます。

検討内容・思いついたこと・実験データの記録・データを使った解析結果・チーム活動で議論した内容、など、開発中の事柄全部を書きます。

ポンチ絵とか構想図とか….。とにかく、書いて残すこと..です。

証拠を残すための記録なので、消せないペンを使うことも 重要とされています。

ノートは専用のものを使うことが多いです。

専用ノートは、各ページに2つとして存在しない通し番号 が印刷されていて、1ページ1ページが、世界に1つだけのものになるようにしてあります。

PC等の電子ノートはいつでも書替ができてしまうので、証拠として認められにくいようです。(電子署名と第三者機関による公証をすれば証拠にできるそうです。)

電子公証機関の例はコチラ 電子公証の情報サイトはコチラ

最近は、会社の業務で作る文書や資料は電子化されていることもあって、実験ノートに電子ノートを使うようにようになってきました。医療系企業では、専用ソフトがあるみたいです。


最近私は、OneNoteを使うようになりました。開発設計の検討はPCで行なっているので、記録を残すのにずいぶん省力化できた感じがします。

画面上の資料をキャプチャして貼付け(出所は必ず明記)とか、自分の作ったエクセル・ワード のデータをそのまま貼付けやリンク貼り付けができるのでとても効率的です。

手書きノートでは苦労していた資料の関連性がはっきりしてとても良いです。OneNoteを使うと どう考えて結論に至ったかの過程をうまく示せるので大変助かっています。

紙のノートでは不可能な「検索」ができるのも良いところです。

タイムスタンプを要所要所で必ず残すことをしています。

あと、OneNoteはどこにでも書けてしまうので、時系列ルールは守らないといけないです。

 (OneNoteを複数人で共用した場合、大きい画面と小さい画面では、余白の見え方が違うので、あれ?どこに書いたの?ってなりやすいです。)

POINT

実験ノートの書き方は…

 ・時系列で書く。

 ・書いた日時とサインを書く。

 ・開発設計中の事柄全部(検討内容、打ち合わせなども)を書く。

 ・紙ノートを使う場合は消えないペンで書く。
 

POINT (OneNoteの場合)

OneNoteで実験ノートを書く場合は…

 ・時系列で書く。

 ・開発設計中の事柄全部(検討内容、打ち合わせなども)を書く。

 ・書いた内容のそばにタイムスタンプをする。

 ・証拠に残す場合、第三者公証機関を利用することで証拠化する。
 

OneNoteのメリット・デメリット

OneNoteのメリット

 ・PCで作成したデータ類の貼り付けや 関連付けが容易にできる。

 ・検索ができる。 ← 最大のメリット


OneNoteのデメリット

 ・電子ノートは書替ができるので、証拠として認められにくい(超重要)

 ・OneNoteは、どこにでも書けるので、記述の決まりを決めておく必要がある。
   (時系列で書く、書いていいフィールド領域を決めておく…など)
 

市販のおすすめ手書き実験ノート


手書きの実験ノートです。コクヨから色々なタイプが販売されています。(通し番号なしです。)
  まずは、エントリーモデルからどうぞ。 (52ページ)

  スタンダードモデルは分厚いですね。(80ページ)
    (私が使っていたのもこれぐらいの厚み)



NGB社製です。通し番号があらかじめ印刷済なので、コチラをお薦めします。
  エントリーモデル?はこちら。 (100ページ)

  スタンダード版もあります。(200ページ)

 
 

 

実験ノート(ラボノート)を使ってどうだったか?

30年前に会社に入社したとき、会社からもらったものの中に、「実験ノート」がありました。

当時B5サイズのノートが主流だった中で、ひときわ大きいA4で15mmぐらいの厚みのノートが渡されました。

「なんでこんなノートを渡されるの?」と思ったのと同時に、最先端の技術を開発する人たちの一員になったんだ~という感慨みたいなものが沸き上がってきた記憶があります。

配属先の開発設計の人たちは みんな使っていて、自分も使いこなさないといけないなと思いました。

このノートを使って特筆できる何かがあったわけではないですが、このノートを開いて空白のページを見るたびに、開発するぞ!という意欲みたいなのが毎回湧いていました。

もしかしたら、ノートを開くことで、考える場を提供してくれた もしくは 脳が開発思考モードへ入ることを助けてくれたのかもしれない と思ってます。

今は、PCの普及であまり手書きでノートに書いている人を見かけなくなってしまいましたが、 PCが普及してもノートに代わるものに書き残す重要性は変わっていないと思っています。

今は、実験ノートにMicrosoft OneNoteを使っています。ブログの下書きもOneNoteを実験ノートのように使って、資料集めと考えのまとめをしています。

アプリを開いたら、即、執筆モードに入る感じですね..。

実験ノートを使うと…

 ・脳が思考モードにすぐに入れる。

 ・開発する意欲が沸く。
 

 

ペンサミン
ペンサミン

みなさんも、是非、実験ノートを OneNote でやってみてくださいね。
 OneNoteいいですよ~。
  私もこの下にある microsoft365のサブスク契約して使ってます~

   端末5台まで同時使用できるので、助かっています。



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